前の週に降った大雪がちらほらと残っている1月31日、秦野市上小学校で野生動物救護の会による環境教育が行われました。実施時間は3-4校時でしたが、始まる前にサプライズがありました。上幼稚園の年長さんの園児11人が挨拶に来てくれたのです。こちらも子どもたちには内緒で連れてきたタヌキのハヤ太くんにかけておいた毛布をさっと取って面会。子どもたちから歓声が上がりました。お礼にと幼稚園歌を歌ってから一人ひとりハヤ太くんの頭をなでて去って行きました。私達も新鮮な気持ちにさせられた一幕でした。

さて、本番の小学校の授業ですが、静まり返った講堂にひびく1〜3年生24名の元気のよい挨拶で始まりました。
ここで言う「野生動物」とは鳥類や哺乳類だという話から始まり、動物当てクイズに移りました。まずはシルエットクイズ、そして鳴き声クイズ。タヌキ、シカはすぐわかりましたが、アオサギ、シジュウカラは難しかったようです。新しく作られたクイズは黒い画面に「じけんです。」の白い文字。ヌタ場や木の皮をはいだ跡を見せて犯人を探せ!というこのクイズ、斬新な構成に子どもたちの目は釘付けでしたが、なかなか当たりませんでした。
次の「野生動物はどうしてケガをするのだろうか」というパワーポイントによる説明、釣り糸にからまった鳥の姿に先程とはうって変わってしーんとなっていました。衝突で出血した鳥の画面では、「鳥も赤い血を流すのか」と驚いていた子どもも。子どもたちの気持ちが大きく動いたのが手に取るようにわかりました。
そこで本物の巣を見せながら誤認保護防止の話、巣立ちビナをむやみに連れ去ってはいけない事は解ってもらえたと思います。
この後、危険は野生動物に出会ったら、大きな声を出さず静かにその場を離れると教えられました。
最後は、タヌキのハヤ太くんの登場。親しみを込めたまなざしが一匹のタヌキに集まりました。ハヤ太くんも場馴れしてきたのかずっと大人しかったので、皆に頭をなでられても落ち着いていました。
あっという間だった約1時間、子どもたちは口々に「ありがとうございました。」とお礼の言葉を残して、講堂は再び静かになりました。
園児が描いたタヌキの絵を鑑賞しながら、給食を頂きながら反省会を行いました。

  • 短い時間に内容が盛り沢山であった。事前に通して練習していれば時間配分も上手くいったのではないか。
  • 先生からの意見で「上小学校の子どもたちは登下校時に野生動物に遭遇する事も多いので、危険な野生動物に出会ったらの話をもっと詳しく説明して欲しかった。」などがありました。
また是非来年も来て欲しいと先生方に言われたので、次回に生かそうと思います。

上小学校での環境教育の報告

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